学校案内

化学

細切れの知識ではなく、相互の関連性を理解する。

YMS教科化学 吉川先生の授業の様子

「暗記」と「理解」の絶妙なバランス

化学の学習では、「絶対に理解すべきこと」、「絶対に覚えるべきこと」があります。まず、これら2つのことを徹底的に習得しなければ学力の伸長は望めません。学習内容をただ暗記し、理解だけしていけばよいというわけではありません。大事なのはそのバランスです。

《化学》はこのバランスを取るのが一番難しい科目かもしれません。そこで、YMSでは《化学》を《得意科目》にするためのあらゆる対策が行われています。その日の授業の内容はその日のうちに理解させ、演習方法の指示が出ます。また、適宜復習テストなどを行うことによって、定着度を確認しながら授業が進められます。

そして、医学部合格のためには、問題を早く正確に解くということが必要不可欠です。盤石の基礎ができた段階でこれを練習していくのが最も効果的です。YMSの授業では、このような実戦力を鍛えるテクニカルな部分の指導にも余念がありません。

3レベルの問題で習得度を把握

化学の基礎力を付け、さらには医学部の入試問題を素早く正確に解けるようになることを目的とした構成となっています。まず、基本的な内容については、テキストにある重要ポイントや適宜配布される補助教材でバックアップします。そして、授業で扱う問題についてはA・B(高卒本科はCもあります)のレベル分けを施し、各自の学習段階や志望校レベルに合わせられるように工夫されています。

基本問題(A)は全員が十分に理解できるまで検討を加えます。その後に各自の学力に応じた標準問題(B)、さらに進んだ人は応用問題(C)の演習を行います。必要に応じて、担当講師が補充問題を配付することにより、万全の体制をとります。

YMS教科化学 向井先生の授業の様子

各分野が“有機的”に相関し合う効率的カリキュラム

YMSでは入試に至るまで非常に特徴的なカリキュラムを組みます。高卒本科は通期で週に4コマの授業があり、1学期では理論化学が3コマ、有機化学が1コマとなります。〔理論1〕反応理論、 〔理論2〕化学量論、〔理論3〕構造理論に分け、互いの進度を考慮した進め方をしています。さらに、4コマの授業は文字通り“有機的”に結びつき相互分野の理解を効率化しています。夏期講習では 過去数年の入試傾向を分析した問題の演習を行い、解法を伝授。「溶液」・「気体」・「平衡」・「有機化合物の構造決定」など受験生の弱点であり、かつ医学部入試に最も出やすい分野にしぼって重点的に指導します。2学期は〔理論1〕と〔理論2〕が2周目となり、1学期の学習内容を定着しつつ、より高難度の問題にスムーズに進めるよう配慮。復習と応用力養成が同時にできるメリットもあります。〔理論3〕は〔無機〕に変わり、無機化学の元素各論に入ります。ここでも酸塩基反応や酸化還元反応などとの関連を意識しながらの授業となります。〔有機〕では、医学部入試で出題されやすい天然有機化合物や合成高分子化合物、医薬品、生命化学などを深く学習します。

冬期講習・直前講習では、高度かつ実戦的な授業となり、入試傾向とそれに対する分析の伝授はもちろん、限られた時間で最大限の効果を生み出すための授業内容を用意しています。国公立本科では、入試本番で課される重量級の問題と戦うための実力を付けることを第一としています。高三本科では限られた授業時間の中で、最大限の効果を生み出せるように緻密なカリキュラムを設定します。現役生は学校での授業が主体となるので、それとの関連も意識した内容になっていることが強みです。学校の授業で1周目、YMSの授業で2周目(分野により学校の授業と前後することも)、夏期講習で3周目、冬期講習で4周目、直前講習で5周目という捉え方をすれば、定着度が格段に上がっていきます。

高卒コース年間カリキュラム
  理論① 理論② 理論③・無機 有機
前期 反応理論 化学量論 構造理論 有機各論
熱化学 量論基礎 原子・イオン 有機化合物の構造
反応速度・化学平衡 三態・気体 化学結合・結晶 脂肪族化合物
酸塩基 溶液 周期表・非金属元素の性質
酸化還元 希薄溶液 芳香族化合物
電気化学 コロイド
夏期講習
後期 熱化学 反応の量的関係 金属元素の性質 油脂・セッケン
反応速度・化学平衡 三態・気体 糖質
酸塩基 アミノ酸・タンパク質
酸化還元 溶液 物質の構造・無機反応に関する総合問題 合成高分子化合物
電気化学 希薄溶液 生命・医薬品
総合 コロイド 有機総合演習
冬期・直前講習

 

高三コース年間カリキュラム
  理論① 理論②
前期 構造・量論の基礎 化学結合・熱化学
三態・気体 反応速度・化学平衡
溶液 酸塩基
希薄溶液
酸化還元
  電気化学
夏期講習
  有機化学・無機化学の各論① 有機化学・無機化学の各論②
後期 有機化合物の構造 無機物質各論
脂肪族化合物
芳香族化合物 油脂・セッケン
糖質
構造決定 アミノ酸・タンパク質
生命・医薬品 合成高分子化合物
有機総合
冬期・直前講習

化学に関するよくある質問

物質量や溶液の濃度計算はできるのですが、反応理論になると計算問題が解けるようになりません。どうすればよいですか?

教科書にある公式を単に丸暗記しようとしていませんか?
化学の計算問題の基本は「何に注目して立式」するかを意識して「比例計算」することです。例えば、酸化還元反応では電子の物質量に注目します。過マンガン酸カリウムが酸化剤としてはたらくと、
MnO4+8H++5e → Mn2++4H2O
となるので、「MnO4の5倍分の電子を受け取る」と比例関係を瞬時に頭の中で構築できれば、後は比例計算するだけです。
計算問題に至ってはこういった思考回路を常に意識しておくだけで、大幅な学力向上がみられます。

無機化学・有機化学の知識がなかなか覚えられません。どうすればよいですか?

教科書をただ片っ端から覚えようとしていませんか?
無機化学・有機化学は単なる暗記にとどめるのではなく、「なぜそうなるのか」を意識するとよいです。例えば,無機化学では、理論化学との関連をもたせると、覚えやすく、忘れにくくなることが多いです。
「炭酸カルシウムに希塩酸を加えると二酸化炭素が発生する」のは酸塩基反応で学習する「弱酸の遊離反応」が元になっているとか、「銅に希硝酸を加えると一酸化窒素が発生する」のは酸化還元反応で学習する「酸化剤と還元剤」が元になっている、などです。
また、有機化学に関しても、「エチレンがもつ二重結合のうちの1本が切れて、そこに臭素が付加して1、2-ジブロモエタンができる」のように、反応機構を考えながら覚えるだけで、かなり幅が広がります。
あとは視覚的に覚えることも有効的です。高校で実験をする機会があれば率先して参加するとか、それが無理でも図説(資料集)を積極的に利用して物質の色や変化を覚えていくとよいでしょう。

(高校生)高校の進度が遅くて、無機化学・有機化学が心配です。
いつ頃からやり始めるのがよいでしょうか?

高校の進度が遅いとどうしても心配になってしまいますが、高3の1学期が終わるまではとにかく理論化学の習得に全力を注ぎましょう。
なぜなら、理論化学の習得が無機化学・有機化学の習得に大いに役立つからです。
理論化学の知識がおろそかなうちに無機化学・有機化学をやっても、かけた時間の割には理解度が乏しいことがよくあります。
高校の進度が早ければ無機化学・有機化学も同時進行でかまいませんが、焦る必要はありません。
先にある程度理論化学の学習を進めていき、夏休みからは無機化学、2学期からは有機化学の学習を進めていくとよいでしょう。

 

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